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SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

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2012.08.01 Wed » 「アイスドラゴン」のこと

【前書き】
 以下は2006年9月15日に書いた記事である。そのつもりでお読みください。


 ジョージ・R・R・マーティンの短篇に「アイスドラゴン」というのがある。SFマガジン2005年12月号(マーティン特集)に酒井昭伸氏の麗訳が載っているので、お読みになった方も多いだろう。

 先日、訳者の酒井氏とお会いして、あれはホントにいいよねーという話になった。じっさい、50枚の小品ながら、異世界ファンタシーの傑作だと思う。

 じつは当方もこの短篇は大好きで、おおむかし自分が主宰していたファンジンに訳したことがある。「氷の龍」の題名で〈ドラゴン・ドリーム〉という雑誌の3号に載せたもの。奥付を見ると「昭和57年6月20日」とある。いまから24年も前の話だ。

 そのときイラストを担当してくれたのが、なんと末弥純画伯。画伯がプロとして仕事をはじめたばかりのころだ。いまにして思えば、畏れ多いことである。

 なにしろ発行部数わずか150のファンジンである。このイラストは世にほとんど知られていないだろう。あまりにももったいないので、ここに載せることにする。
2006-9-10(Ice 1)2006-9-10(Ice 2)

 画伯とはこのころ「いつかいっしょにヒロイック・ファンタシーの本を作りましょう」という話をしていた。その約束は創元推理文庫から出たカール・エドワード・ワグナーの『闇がつむぐあまたの影』で実現したわけだが、1冊で終わってしまったのは、じつに残念であった。当方の不徳のいたすところであり、わが身の無能と怠慢を呪うばかりである。(2006年9月10日)