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SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

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2012.08.07 Tue » 『リール・フューチャー』

【前書き】
 以下は2006年5月10日に記したものである。


 たまには仕事の舞台裏について書いてみよう。

 3月にSF映画原作傑作選と銘打ったアンソロジー『地球の静止する日』(創元SF文庫)を出した。そこでも触れたが、海の向こうではその手のアンソロジーが何種類も出ている。当然ながら、拙著を編むにあたっては参考にさせてもらった。
 その一例がフォレスト・J・アッカーマン&ジーン・スタイン編の Reel Future (SFBC, 1994) である。ただし、当方が持っているのは Barnes & Noble から出た普及版。題名は Real Future とかけてあるのだろう。ちょっとうまく訳せない。

2006-5-10(Reel Future)

 ハードカヴァー538ページの大著で、レイモンド・F・ジョーンズの長篇がまるごと収録されているほか、160枚から220枚のノヴェラが4篇も収録されている。あとは110枚以下の中短篇が11篇。文庫で出したら3分冊になるだろう。まことに贅沢な造りで、うらやましいかぎりだ。

 ちょっと長くなるが、収録作品を記しておく――

「アリの帝国」H・G・ウェルズ
「死体蘇生者ハーバート・ウェスト」H・P・ラヴクラフト
Armageddon 2419 A.D. フィリップ・フランシス・ノーラン
「影が行く」ジョン・W・キャンベル・ジュニア
「主人への告別」ハリイ・ベイツ
This Island Earth レイモンド・F・ジョーンズ
「刺青の男」レイ・ブラッドベリ
「前哨」アーサー・C・クラーク
「七番目の犠牲」ロバート・シェクリイ
「デス・レース二〇〇〇年」イブ・メルキオー
「蝿」ジョルジュ・ランジュラン
「朝の八時」レイ・ファラデー・ネルスン
「追憶売ります」フィリップ・K・ディック
「地獄のハイウェイ」ロジャー・ゼラズニイ
「わが友なる敵」バリー・ロングイヤー
「空襲」ジョン・ヴァーリー

 本書収録の作品にはひと通り目を通したが、『地球の静止する日』に採用したのはベイツの1篇だけ。アンソロジーの編纂が、いかに効率の悪い作業か、おわかりいただけるだろう。(2006年5月10日)

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