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SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

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2012.10.19 Fri » 『SFとファンタシー蒐集家のための公式価格案内 第三版』

 今回はドン&マギー・トンプスンの The Official Price Guide to Science Fiction and Fantasy Collectibles: Third Edition (Random House, 1989) をとりあげる。なぜかというと、うちの書棚では昨日とりあげたジョージ・マンの本のとなりに置いてあるから。本の大きさや作りが似ているのだ。ただし、こちらは約480ページなので、ひとまわり薄い。この本は、高田馬場のビブロスで買ったのだった。

2011-3-27 (Collectors)

 表題からおわかりのように、筋金入りのコレクターが著したSF&ファンタシーの蒐集指南書。著者はふたりとも1950年代から活動をつづけるSFファンだという。

 簡単なジャンル概説やコレクター心得のあと、作家やイラストレーター、雑誌、コミック・ブックなどをアルファベット順に紹介する部分がつづく。面白いのは「フィルクソング、その他のレコーディング」という部門があることで、さすがに年季のはいったファンはちがう。

 だが、本書の主要部分は「ファンタシーとSFの名前」と題された作家名鑑の部分だろう。240ページほどあるので、この部分だけで本書の半分近くを占める。

 作家名鑑なので、簡単な紹介文のあと著作リストがつづくわけだが、プライス・ガイドの名のとおり、主要な作品には古書相場のお値段が付してある。例によってブライアン・オールディスを引いてみると――

1967 『隠生代』pb50セント
1968 『世界Aの報告書』pb50セント
1976 『マラキア・タペストリ』pb75セント

 じつは本来の用途でこの本を使ったことがない。ときどき引っぱりだしてパラパラやっているだけ。というのも、図版が豊富だからだ。カラーページも8ページあって、古いパルプ雑誌の表紙やら、ブラッドベリ『華氏451度』の版ちがいやら、フリースの原画やらが紹介されている。
 そういうふうに眺めるだけなので、すぐに記憶からぬけ落ちて、つぎに本を開くとき、一枚一枚の図版を新鮮な気持ちで眺められる。ザルのような記憶力も、たまには役に立つのである。(2011年3月27日)
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