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SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

2012.11 « 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 » 2013.01

2012.12.02 Sun » 『地球のノースウェスト』

 パイゾというゲーム系の小出版社が、《プラネット・ストーリーズ・ライブラリ》という叢書を出している。パルプ時代の作品を中心に、スペースオペラや〈剣と魔法〉を毎月刊行しようというもの。
 その趣旨には諸手をあげて賛同するが、当方と編集者の趣味が一致しすぎていて、刊行される作品はほとんど別ヴァージョンで持っているという結果に。現役作家や編集者などによる短い序文が各巻に付されているものの、なかなか購入に踏み切れないでいる(余談だが、リイ・ブラケットのある本にはジョージ・ルーカスが序文を寄せている)。

 それでも何冊買った本があって、そのうちの1冊がC・L・ムーアの Northwest of Earth (Paizo, 2008) だ。幻想味ゆたかなスペース・オペラとしてSF史に異彩を放つ作品群であり、わが国でも人気は高かった。ちなみに、本書の序文はC・J・チェリイが書いている。

2008-9-25 (North)

 表紙に The Complete Northwest Smith の文字が見えるように、ムーアの代表作である《ノースウェスト・スミス》シリーズを集大成したもの。先ごろ論創社から刊行された『シャンブロウ』と内容は同じである。
 とはいえ、版元の名誉のために申し添えると、英米で刊行された本のなかで、シリーズ全作が一堂に会した例は存在しなかったので、快挙といえば快挙である(なにが抜けていたかは、つぎの記事で明記する)。
 当方がこの本を買ったのも、この点が大きな理由。それには深いわけがあるのだが、そのうち明らかにしたい。
 
 それにしても、シリーズ全13作を集成したハヤカワ文庫版全3冊を入手できたのだから、日本の読者は本当に恵まれていた。先人の偉大さをつくづく思い知らされるのであった。(2008年9月25日)

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