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SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

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2012.11.06 Tue » コードウェイナー・バード原作

【承前】
 何年も前に買って一部を見たきり、しまいこんであったDVDを引っぱりだしてきた。「ザ・ハンガー6」(1998、東芝)である。

2012-3-2(Hunger)

 これはリドリー&スコット・トニー製作総指揮で有名なTVシリーズの第6集。いわゆる「トワイライト・ゾーン」タイプのホラー短篇アンソロジーで、3話収録のうち1話(追記参照)を見たくて購入した。今回その1話を見直す必要が生じたので、なぜか見ていなかったほかの話もついでに見ることにした。

 で、予備知識ゼロで見はじめたら、第1話「足音」Footsteps の冒頭でびっくりした。なぜなら「コードウェイナー・バードの短篇小説に基づく」とクレジットが出たからだ。

 コードウェイナー・バードといえば、ハーラン・エリスンのペンネームである。エリスンにはたしかに“Footsteps”という短篇がある。光文社文庫から出たホラー・アンソロジー『震える血』(2000)にはいっている「跫音」がそれだ。

 さて、コードウェイナー・バードというのは、エリスンが自作を意に染まない形で改変されたときに使うペンネーム。よく知られた例としては、TVシリーズ「スターロスト 宇宙船アーク」などがある。
 とすれば、エリスン本人はこのTV版を愚作だといっていることになる。
 
 内容はエロティックな吸血鬼もので、無意味にスタイリッシュなきらいはあるものの、「クソ」とレッテルを貼るほどのものではない。エリスンはどこが気に入らなかったのだろう。原作を読みなおしてみよう(本が出てくればの話だが)。(2012年3月2日)

【追記】
 第3話「ナイト・ドリーム」A River of Night's Dreaming のこと。カール・エドワード・ワグナーの中篇「夜の夢見の川」を映像化したもので、こちらは原作の雰囲気をよく伝えている。9月に出たホラー&ダーク・ファンタジー専門誌〈ナイトランド〉3号に原作が訳載されたのを付記しておく。

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