fc2ブログ

SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

2024.02 « 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 » 2024.04

2012.10.11 Thu » 『クリフォード・D・シマック 一次および二次書誌』

 クリフォード・D・シマックの書誌を持っていたのを思いだした。20年くらい前に買ったときパラパラめくって、そのまま書棚の奥で眠っていた本。せっかくの機会なのでひっぱり出してみた。

 ミュリエル・R・ベッカーという人の作成した Clifford D. Simak, a primary and second bibiliography (G. K. Hall & Co., 1980)。ハードカヴァーで150ページほどの瀟洒な本だ。残念ながら表紙カヴァーは最初からついていなかったので、扉ページをスキャンした。

2010-3-27(Simak)

 堂々たるシマック論になっている序文(約15ページ、邦訳して40枚くらいか)とベッカーによるシマック・インタヴュー(約8ページ)のあと、書誌と付録の資料と索引が載っている。

 メイン・パートである書誌は四部に分かれているが、これがたいへんな労作。
 パートAはSF小説を年代順にならべ、初出のほか、収録短篇集やアンソロジーのデータも克明に記している。
 パートBは珍しいウェスタンや軍事小説、さらにラジオ化、舞台化作品のデータ。
 パートCは、シマックによるエッセイ・雑文のデータ。SF関係はファンジンに載ったものまで網羅しているほか、新聞記者として発表した記事のたぐいも完璧に網羅している。
 パートDは、シマックの作品を論じた書評や記事のデータ。

 これだけでもすごいが、さらにすごいのは、作成者がほとんどの現物にあたり、CとDの多くに関しては簡単なコメントを付していること。いったいどれだけの労力をかけたのか、考えると気が遠くなりそうになる。

 シマックが新聞記者として活躍していたのは知っていたが、どういう仕事をしていたのかは今回はじめて知った。人生、勉強の連続である。

 ゴシップ的な興味でいえば、インタヴューでジョン・W・キャンベルとの不仲説を認めているのが面白い。キャンベルを一応擁護したあとで批判に転じ、「こっちは彼が(編集者として)登場する前からSFを書いていたんだ」と啖呵を切っている。(2010年3月27日)
スポンサーサイト