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SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

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2013.02.20 Wed » 「五つの月が昇るとき」のこと

【承前】
 ジャック・ヴァンスの作品を訳したくて、Fantasmas and Magics 所収の未訳作品のなかでいちばん面白く思えた When the Five Moons Rise (1954) という短篇を訳すことにした。邦訳して40枚弱の短篇。1985年も終わりに近いころである。

 じつは発表のあてがあった。といっても、もちろんファンジン・レヴェルの話だが。当時、米村秀雄氏の肝いりでTHATTA文庫(発行はG.E.O.名義)というのが出ており、そこに投稿するつもりだったのだ。

 ご存じの方も多いだろうが、関西の有力SFファン・グループが〈THATTA〉というファンジンを出しており、そこの分派活動としてはじまったのが同叢書。20ページ前後のペラペラの小冊子を文庫サイズで刊行するというもので、最終的に50冊を超えた。短篇ばかりでなく、長篇も細切れ分冊で刊行するという非常に意欲的な叢書であった(ただし、完結した作品はすくなかった)。

 当方は米村氏と面識があり、同じヴァンス・ファンということで、ヴァンスを訳したら刊行してもらえることになっていたのだ。
 こうして出たのが「五つの月が昇るとき」である。上下分冊で、整理番号は27と30。発行日はそれぞれ「昭和61年1月19日」と「昭和61年2月16日」となっている。

2009-7-21(Five Moon 1)2009-7-21(Five Moon 2)

 表紙の絵は、おそらく米村氏本人の手になるもの。

 じつはこの訳が〈SFマガジン〉に転載されることになり、当方にとって新しい道が開けるのだが、長くなるのでその話はまたの機会に。(2009年7月21日)

【追記】
 すでに記したように、浅倉久志先生に添削してもらった訳稿が、〈SFマガジン〉1987年3月号に掲載された。これが当方のデビュー作ということになる。
 もっとも、出来のほうは芳しくなく、のちに一から訳しなおして拙編のアンソロジー『影が行く――ホラーSF傑作選』(創元SF文庫、2000)に収録した。このとき、浅倉さんの教えをようやく理解できた気がする。

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