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SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

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2013.02.19 Tue » 『幻影と魔法』

 前の記事でとりあげた作品集は、Fantasms and Magics: A Science Fiction Adventure. (Mayflower, 1978) としてイギリス版が出たが、題名から察しのつくとおり、2篇を削除した簡約版である。

2009-7-20(Fantasm)

 収録作品はつぎのとおり――「奇跡なす者たち」、「五つの月が昇るとき」、“Noise”、「新しい元首」、「スフィアーの求道者ガイアル」、「無因果世界」(追記参照)

 さて、この本は思い出深い本である。というのも、当方が最初に手に入れたヴァンスの本だからだ。記憶は定かではないが、神保町の三省堂で買ったのだと思う。
 とはいえ、当時の語学力ではまるっきり歯が立たず、ちゃんと読み通したのは、それから何年もたってからだった。そのころには「奇跡なす者たち」が、酒井昭伸氏の麗訳で読めるようになっていたので、英語で読んだ部分は半分に満たないのだが。

 苦労して読んだのに、当時はまだ邦訳のなかった「新しい元首」などは、さっぱり面白いと思えず失望した。浅倉久志先生と話す機会があったとき、ヴァンスの話題になってこの作品を酷評したら、浅倉先生はお好きだとのことで、大いにあせったものだった。

 ともあれ、ヴァンスの作品を訳したくて、なんとかなりそうな短篇を訳すことにした。それが「五つの月が昇るとき」なのだが、その話はつぎの岩につづく。(2009年7月20日)

【追記】
 前の記事で書いたとおり、“Noise”も「音」として訳出された。

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