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SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

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2013.05.12 Sun » 室町書房の広告

 古い〈宝石〉(1955年2月号)をひっくり返していたら、面白い広告にぶつかった。伝説の室町書房《世界空想科學小説全集》の広告である。こんなもの、すっかり忘れていた。

 室町書房の《世界空想科學小説全集》といえば、1955年の1月と2月にアイザック・アシモフ『遊星フロリナの悲劇』(別訳題『宇宙気流』)とアーサー・クラークの『火星の砂』を刊行したが、あとがつづかなかった先駆的SFシリーズとして名高い。ちなみに、当方は前者しか持っていない。
 元々社の《最新科学小説集》より1年早いと書けば、その先駆性がおわかりだろう。訳者はどちらも平井イサクなので、この人がブレーンだったと思われるが、その見識は高く評価されていい。

 この広告を見ると、幻の続刊予定が載っているのだが、これがちょっと面白い。

2008-11-28

 原書を調べたので、その情報を併記しておく。

『時の限界を越えて』フレデリック・ポール
 Beyond the End of Time (Permabooks, 1952) *アンソロジー
『わが支配下の宇宙』フレデリック・ブラウン
 Space on My Hand (Shasta, 1951) *『宇宙をぼくの手の上に』(創元SF文庫)短編集
『蜃気樓の住人』A・メリット
 Dwellers in the Mirage (Liveright, 1932) *『蜃気楼の住人』(ハヤカワ文庫SF)
『目的地は宇宙』A・E・ヴァン・ヴォークト
 Destination: Universe ! (Pellegrini & Cudahy, 1952) *『終点:大宇宙』(創元SF文庫)短編集
『明日は星へ』ロバート・A・ハインライン
 Tomorrow, The Stars (Doubleday, 1951) *アンソロジー
『白い未亡人』サム・マーウィン
 The White Widows (1953, Doubleday)
『時間と空間』レイモンド・J・ヒーリイ編
 Adventures in Space and Time (Random, 1946) *アンソロジー、J・フランシス・マッコーマスと共編 『時間と空間の冒険』(ハヤカワ・SF・シリーズ)

 広告ではハインラインとヒーリイ編にだけ「短篇集」と記載されているのだが、これは混乱を招く。正確には『時の限界を越えて』と『明日は星へ』と『時間と空間』が、それぞれポール編、ハインライン編、ヒーリイ&マッコーマス編のアンソロジー。『わが支配下の宇宙』と『目的地は宇宙』が、それぞれブラウン、ヴァン・ヴォートの個人短編集である。

 ご覧のとおり、なかなかのラインナップだが、ひとつだけ浮いている気がするのが、サム・マーウィン・ジュニアの『白い未亡人』。サスペンスタッチのミステリ風SFだと想像されるが、どこか見所があるのだろうか。気になるので、そのうち原書を探そう。

 ちなみに、この号の〈宝石〉は「世界科学小説集」というSF特集を組んでいる。次回はこれについて書こうと思う。(2008年11月28日)
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