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SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

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2013.06.12 Wed » 『ロバート・E・ハワード傑作集』

【前書き】
 創元推理文庫の《新訂版コナン全集》が、5月末に出た第6巻『龍の刻』をもって完結した。編纂を担当した者としては、ようやく肩の荷がおりた気分だ。最終巻の解説では、作者ロバート・E・ハワード死後の動きを概括した。わが国では知られていなかった事実に重点を置いたので、関心のある向きは是非お読みください。

 そのうちミスが続々と見つかり、天を仰ぐことになるのだろうが、いまは解放感に浸っているので、ハワード関係の蔵書自慢する。まずはハワード研究家ラスティ・バークに敬意を表して、彼が編んだハワード傑作集から。この人の仕事がなければ、《新訂版コナン全集》はずいぶんと見劣りするものになっただろう。ひたすら感謝あるのみだ。


 最新のハワード傑作集を紹介しよう。 The Best of Robert E. Howard, Volume 1 : Crimson Shadows (Del Rey, 2007) と The Best of Robert E. Howard, Volume2: Grim Lands (Del Rey, 2007) だ。

2008-4-5 (best 1)
2008-4-5 (best 2)

 版元のデル・レイは、ハワード研究家ラスティ・バークの監修のもと、イラスト満載のハワード作品集を大判トレード・ペーパーでつぎつぎと出している。本書はその一環であり、バークが満を持して放った傑作集だ。なんでも「友人に読ませるため、これ一冊あればハワードのすべてがわかる本」を作るのが夢だったそうで、その夢を実現したわけだ。もっとも、一冊ではなく、各巻500ページを超える二分冊になったのはご愛敬だが。

 なにしろハワードの全貌をつかめるようにするため、これまでデル・レイで出ていた作品も重複をいとわずに収録している。特徴としては、小説と詩をほぼ交互にならべていること。各巻とも小説16篇、詩12篇をおさめ、バークの序文、気鋭のハワード研究家の解説がつくという内容になっている。

 邦訳があるのはつきのとおり――

第一巻 「影の王国」、「血まみれの影」、「闇の帝王」、「黒の碑」、「灰色の神が通る」、「大地の妖蛆」、「妖蛆の谷」、「黒い予言者」、「黒河を越えて」
第二巻 「ツザン・トゥーンの鏡」、「象の塔」、「はばたく悪鬼」、「老ガーフィールドの心臓」、「鳩は地獄から来る」、「赤い釘」、「キンメリア」(詩)

 未訳の小説はウェスタン、歴史冒険小説、ボクシング小説など。このまま未訳で終わりそうな作品群だ。
 
 じつをいうと、第一巻の序文と解説しか読んでいない。ここにおさめられた作品は、ほとんどほかの本で読んでいるのだ。われながら感心する。
 もともと撫でさするために買った本だが、ほかの本にくらべてイラストの出来がいまひとつなのが残念である。(2008年4月5日)

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