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SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

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2013.03.29 Fri » 『フリッツ・ライバー――せせら笑う剣士』

【承前】
 フリッツ・ライバーの書誌は二種類持っているが、新しいほうがフィル・スティ-ヴンセン=ペイン&ゴードン・ベンスン・ジュニア編 Fritz Leiber Sardonic Swordsman: 2nd Revised Edition (Galactic Central, 1990) だ。
 前に紹介したことのある〈熱心な読者向けの書誌〉シリーズ第22巻。ワープロのプリントアウトをホッチキスで留めただけの簡単な造りで、小説篇とノンフィクション篇の2分冊になっている。たぶん1冊にすると、ホッチキスで留められないからだろう。上下とも本文45ページのパンフレットである。ちなみに1987年に出たものの改訂版。表紙のデザインは数字と文字が一箇所ずつちがう以外は上下とも同じなので、書影は上だけ載せておく。

2008-3-17(Fritz)

 内容のほうはマニアの鑑というべきか。英米圏にかぎるが、知り得た情報をすべて載せている。つまり、ライバー自身の作品はもちろんのこと、ライバーに関する記事は有力ファンジンに載ったものまで網羅しているのだ。
 
 書誌を眺めていて気づいたのだが、ライバーが〈ファンタスティック〉に書評を書いていたとき、F・ランスロップの筆名で《ファファード&グレイ・マウザー》シリーズの最初の3冊をとりあげたらしい。ジェイムズ・ブリッシュがウィリアム・アセリング・ジュニア名義で自作をしらばっくれて書評した話は有名だが、ライバーも同じことをしていたわけだ。自作をどう評しているのか気になるなあ。(2008年3月17日)
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