fc2ブログ

SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

2024.01 « 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 » 2024.03

2013.03.15 Fri » 『星へ行く船』

【承前】
 最初に手に入れたライバーの原書は、短篇集 Ships to the Stars (Ace, 1964) だった。

2008-2-29(Ships)

 名古屋のさる古本屋の一角に、なぜかアメリカのペーパーバックが申し訳程度にならんでいて、そこに交じっていたのだ。同時にウィリアム・R・バーネットの犯罪小説や、エース・ダブルのウェスタンを買ったのを憶えている。1984年のことだ。
 内容はつぎのとおり――

①Dr.Kometevsky's Day 
②大いなる旅
③The Enchanted Forest
④Deadly Moon
⑤Snowbank Orbit
⑥真夜中の出帆

 未訳作品について触れておくと、①は「地球はじつは異星の巨大宇宙船が擬装したもので、人類はその上に発生した黴菌みたいなものだった」というアイデアに基づくSF。大むかし、SFマガジンが奇想SF特集を組んだとき(追記参照)、監修者の大森望氏に推薦したが、 「つまらない」と却下された。
 ③はシェクリイの作品といっても通りそうな宇宙SF。テーマの一部は後年の長篇『放浪惑星』(創元SF文庫)に引き継がれた。ファンジン翻訳時代、発表のあてもないまま訳してみたことがある。ただし、見返すのがいやで、原稿は捨ててしまったが。
 ④は今回読み返さなかったので、内容は不明。採点メモには5点満点で2点がついているので、たいしたことのない作品なのだろう。
 ⑤は星間戦争をあつかった本格SF。全然ライバーらしくなくて、びっくりしたが、先に雑誌の表紙絵があって、それに合わせて書かれた作品だとあとで知った。

 いろいろと思い出深い本なので、つい長々と書いてしまった。集中ベストは「隣の異星人」を主題にした「真夜中の出帆」だが、同じ傾向の作品をべつに採ることにしたので収録は見送った。(2008年2月29日)

【追記】
〈SFマガジン〉1989年7月号の「狂気の沙汰か、SFか!?――奇想SF特集」のこと。 


スポンサーサイト