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SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

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2012.08.21 Tue » 『幻想の声 第一巻』

 ついでにウェルマンのインタヴューも紹介しておく。

 ジェフリー・M・エリオットという人が、4人のファンタシー作家にインタヴューしたものをまとめた Fantasy Voices 1 (Borgo Press, 1982) という本がある。本といっても、本文64ページの小冊子。(ごく一部で)有名な作家研究叢書ミルフォード・シリーズの第31巻である。

2007-9-9(Voice 1)

 このなかにウェルマンのインタヴューが載っている。もともとは1980年にファンジン〈ファンタシー・ニューズレター〉に載ったものらしい。Better Things Waiting という題名がついているが、これはワグナーとドレイクが出版したウェルマン傑作集 Worse Things Waiting (1973) のもじり。
 なかなか読み応えのあるインタヴューだが、《シルヴァー・ジョン》シリーズについての発言を引くと――

「ジョンの物語は、いつも満足のいく出来ばえだったし、こちらが面くらうほど高く評価され、称賛されてきた。たぶんわたしがベストをつくして、南部の山々とそこに住む人々のために、彼ら自身の言葉で語ろうとしたからだろう。これらの物語を『詩的』と評した人もいた。もしそうだとしたら、詩人はわたしじゃない。あの素朴な人たちが詩人なんだ」

 ちなみに他の3人は、ジョン・ノーマン、ヒュー・B・ケイヴ、キャサリン・カーツ。下に掲げた写真の左上がウェルマン、左下がケイヴである。

2007-9-9(Voice 2)

 ケイヴについては馴染みのない人が多いだろう。わが国ではクトルゥー神話作家のあつかいだが、そんな単純なものではない。じつは、この人もワグナーがカーコサで本を出したパルプ作家なのだ。だいぶ前から気になっている存在で、気長に資料を集めているので、そのうちなにか書くかもしれない。(2007年9月9日)

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