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SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

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2013.07.13 Sat » 『死は障害に非ず』

【前書き】
 いい機会なのでマイクル・ムアコック関係の記事をつづける。以下は2006年11月25日に書いたものである。


 この前マイクル・ムアコックの新版《ルーンの杖秘録》第三巻『夜明けの剣』(創元推理文庫)に解説を書いた。そのとき主な資料にしたのが、コリン・グリーンランドによるロング・インタヴュー Death Is No Obstacle (Savoy, 1992) だった。ちなみに、アンジェラ・カーターの序文つき。

2006-11-25 (Death)

 もともとはムアコックが創作指南書を書く予定だったのだが、ちっとも書かないので、インタヴューに変わったらしい。聞き手のグリーンランドは、ムアコックを中心にしたニュー・ウェーヴ論でデビューした人であり、ムアコックとの信頼関係も厚く、うまく本音を引き出している。

 《エルリック》シリーズとの関連で出てくるので、こんどの解説には書かなかったが、同書においてムアコックが、〈剣と魔法〉もの長篇の書き方を明かしている。それによると――

1 6万語(約500枚)を4部に分ける。
2 各部を6章に分ける。
3 4ページ毎に事件が起きるようにする。
4 世界を救うのに六日しかないことにする。
5 舞台となる世界の地図を描く。
6 アクションの詳細を練る。
7 すわって書きはじめる。

 これで一丁できあがり。ムアコックは一日に1万5千語のペースで書いていたという。とすると『剣の騎士』のような傑作が、4日で生まれたことになるから、驚くしかない。

 もっとも、〈剣と魔法〉については全7部のうちの1部があてられているにすぎない。自作のSFや主流文学についてもムアコックが縦横に語っているが、その多くは未訳なので、本書の翻訳を出してもあまり意味はない。もっとも日本の読者の大半は、ムアコックの作品ではなく、ムアコックの〈剣と魔法〉だけが好きなのだから、出しても興味を示さないだろうが。(2006年11月25日)

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