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SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

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2013.07.20 Sat » リン・カーターのこと

 リン・カーターといえば、作家としては三流、評論家としては二流、ファンタシーの目利きとしては一流といった評価がおおむね定着している。それに異論をさしはさむ気は毛頭ない。
 だが、そのファンタシー馬鹿一代ぶりは尊敬に値するし、好きか嫌いかといえば、確実に好きな作家・アンソロジストのひとりである。その駄目なところをふくめて偏愛の対象なのだ。

 じつは大むかしにリン・カーターの小説を訳している。同人誌〈ローラリアス〉の8号に載せた「黒い月翳」という50枚の短篇だ。これは《ゾンガー》シリーズの1篇。若きゾンガーの活躍を描いたもので、海賊時代の話である。

2006-10-1 (Rolrious)

2006-10-2(Lin Carter)

 《コナン》シリーズの「黒い海岸の女王」の校訂をしているとき、よく似た設定の話ということで思いだしたので、引っぱりだしてきた。奥付を見ると、発行は1984年11月20日。それから20年もたって、カーターの評論『ファンタジーの歴史――空想世界』(東京創元社)を訳出することになるとは夢にも思わなかった。

 訳者名が畑村針になっているが、これはハリー・パターソン(ジャック・ヒギンズの別名)のもじり。当時はヒギンズやバグリイに傾倒していたのである。われながら恥ずかしい筆名だ。

 ちなみに、イラストを描いてくれたのは亜神さん。作家、ひかわ玲子女史の兄君である。(2006年10月1日)

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