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SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

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2012.11.09 Fri » 『影のジャック』

 今回は懺悔の巻。まずはロジャー・ゼラズニイのヒロイック・ファンタシー『影のジャック』(1971)の表紙絵を見てほしい。初版はウォーカーのハードカヴァーだが、これは72年に出たシグネット版ペーパーバックの表紙。

2006-6-14(Jack of Shadows)

 画家の名前の記載はないが、当方はこの絵をディロン夫妻の絵だと思っていた。ところが、今回ちゃんと調べたら、ボブ・ペッパーという画家の作品だと判明した。

 ボブ・ペッパーといえば、これも伝説の叢書、《バランタイン・アダルト・ファンタシー》シリーズの表紙絵をたくさん描いていた画家だ。この人の絵は見慣れていたはずなのに、ちょっと作風が変わっていたので、まったく気づかなかった。「おれの目は節穴か」と恥じ入るばかりだ。
 
 じつは7月29日に公開した記事でも同じ勘違いをやらかしていた。ここにお詫びして訂正するしだい。深謝。

 余談だが、主人公の名前は、偉大な先達、ジャック・ヴァンスへのオマージュだそうだ。もっとも、中身のほうは全然ヴァンスらしくない。いわゆる〈剣と魔法〉だと思っていると、びっくりすること請け合いである。(2006年6月14日+2012年11月5日)

【追記】
書き忘れたが、本書は邦訳がある。荒俣宏訳『影のジャック』(サンリオSF文庫、1980)である。

 ちなみに、岡田英明(鏡明)氏が〈SFマガジン〉1973年6月号の「SFスキャナー」欄で本書をとりあげていた。そのときこのシグネット版と、初出の〈F&SF〉の書影が載っており、色のわからない写真を飽かずに眺めたものである。のちに両方とも手に入れたが、とりわけ本書の色使いには感激した。


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