fc2ブログ

SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

2024.01 « 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 » 2024.03

2012.10.31 Wed » 『強健な野蛮人たち』

 楽しいアンソロジー・シリーズをつづける。
 ディ・キャンプのつぎは弟子のリン・カーターというのが筋かもしれないが、ジム・ステランコつながりで、ハンス・ステファン・サンテッスンの The Mighty Barbarians (Lancer, 1969) をとりあげる。

2006-5-26(Barbarian 2)2006-5-26(Barbarian 1)

 版元は《コナン》シリーズで大当たりをとったランサー。満を持してのアンソロジー登場というところか。編者はSF誌〈ファンタスティック・ユニヴァース〉やミステリ雑誌〈セイント〉の編集長を務めた人で、SFのアンソロジーやUFO関係の著作を遺している。

 収録作品はつぎのとおり(作者名のあとに付したのは、所属するシリーズ名)――

「海王の留守に」フリッツ・ライバー 《ファファード&グレイ・マウザー》
The Stronger Spell L・スプレイグ・ディ・キャンプ 《プサード》
「ドラゴン・ムーン」ヘンリー・カットナー 《エラーク》
Thieves of Zangabal リン・カーター 《ゾンガー》
「魔女誕生」ロバート・E・ハワード 《コナン》

 表紙の惹句を見ればわかるが、編者はヒロイック・ファンタシ-ではなく、〈剣と魔法〉という用語を使っている。
 ご覧のとおり、有名シリーズの揃い踏み。カーターの作品は書き下ろしで、独自性を出そうという編者の苦心がうかがえる。
 ちなみにディ・キャンプの作品は、魔法合戦に材をとったユーモア篇、カーターの作品は、若きゾンガーの活躍を描いたもの。手堅すぎる気がしないでもないが、けっこう好きな本である。
 
 蛇足。このころのペーパーバックは、糊の劣化で、すぐに表紙と本体が分離し、ページがバラバラになる。したがって、本の修理に勤しむ毎日である。なにやってんだか。(2006年5月26日)

スポンサーサイト