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SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

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2012.12.08 Sat » 秘境SF傑作選(幻のアンソロジー・シリーズその1)

 前から何度も書いているように、当方には架空アンソロジーの目次を作るという趣味がある。当然ながら大好きな秘境もののアンソロジーもたびたび試案を練っていて、以下はその最新ヴァージョンだ―― 

1 死の蔭{チャプロ・マチュロ}探検記  橘外男 '38 (100)
2 有尾人  小栗虫太郎 '39 (105)
3 地底獣国  久生十蘭 '39 (130)
4 エル・ドラドオ  香山滋 '48 (30)
5 マタンゴ  福島正実 '63 (65)
6 ドラゴン・トレイル  田中光二 '75 (70)
7 アマゾンの怪物  山田正紀 '81 (190)

 総計690枚。文庫で420ページ見当か。

 ひとつ補足しておくと、「秘境もの」といっても単純に秘境を舞台にした作品ではなく、いわゆる「ロスト・ワールド」ものを集めている。つまり「この地球上のどこかに周囲とは隔絶した土地があって、そこには恐竜をはじめとする古代生物や、失われた古代文明が現存している」という設定で書かれた作品である。
 その魅力や意味については、以前〈幻想文学〉誌に一文を草したことがある。同誌が「幻想文学研究のキイワード」という特集を組んだときで、関心のあるテーマをひとつ選び、10枚ほどのエッセイを書いてくれという依頼だった。そのとき「ロスト・ワールド」を選んだのだから、関心の強さが判っていただけると思う(追記参照)。
 
 あまり顧みられなくなった分野なので、啓蒙的な本を作ろうと思って有名作ばかりを集めた。5が異色だが、これは完全に客寄せパンダである。
 6は連作《エーリアン・メモ》の第一作。この作品をリアル・タイムで読んだときは、本当にしびれたものだ。田中光二の初期SFは傑作ぞろいなのだが、復活はむずかしいだろうなあ。(2011年6月8日)


【追記】
 〈幻想文学〉66号(アトリエOCTA、2003)掲載の「ロスト・ワールド」という一文である。
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