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SFスキャナー・ダークリー

英米のSFや怪奇幻想文学の紹介。

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2012.12.11 Tue » 『深海』

【承前】
 ナンマドール遺跡が出てくる小説といえば、アメリカの秘境冒険小説家ジェイムズ・ロリンズの第三作 Deep Fathom (Harper Torch, 2001)が思い浮かぶ。

2005-8-29(Deep Fathom)

 ここでもナンマドールはムー大陸の遺跡ということになっており、近ごろ話題の与那国島沖海底遺跡(?)やら、イースター島の謎の文字ロンゴロンゴなども出てきて、ムー文明の存在が浮かびあがる。
 と書けばおわかりのように、半村良ばりの伝奇ロマンを柱に、波瀾万丈の海洋冒険が繰り広げられる。なにしろ太平洋全体を揺すぶり、アリューシャン列島やハワイを水没させる大地震は起きるわ、米中戦争は起きるわ、時間は逆転するわの騒ぎである。まさにジェットコースター・ノヴェル。これは邦訳を出したくて、ある出版社に強力に推薦しておいたのだが、その後音沙汰はない。残念無念。

 ちなみに作者は第一作で南極の地下世界と恐竜、第二作でインカ文明と宇宙から飛来したナノマシンを題材に冒険活劇を書いた人。いまどき珍しい秘境冒険小説家で、当方はいたく気に入っているのである。(2005年8月29日)

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